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思考の鍋

料理、日記、時々エッセイみたいなやつ。

ほとばしる!麻婆豆腐。【今週のお題】

今週のお題の「おいしくもりもり」
ときたら、夫が作る麻婆豆腐だ。

にんにく、しょうが、長ねぎ、唐辛子、トウチにテンメン、トウバンジャン。
鼻から抜ける香味と、毛穴から吹き出す辛味の体感は、バテ気味の暑い夏も、指先冷え込む寒い冬も、ご飯のお供に、頼もしい。

夫にとって、粗挽きの豚ひき肉にこだわる買い出しは、ブレのない重要なプロローグのようで、
あれこれ悩まず、決断も早い。
手早さが決めての中華料理に、思い切りの良さと勢いは大事な要素だろうか。
台所では、ほとばしる汗と油に、若干引いてしまいがちだが、ニラ買い忘れのアクシデントを振り切る潔さも、兼ね備えていたりする。

ちまたの、麻婆豆腐は飲みモノというあれには、少し残念な気持ちになるが、
ザッと豪快に皿に盛られ、掬い上げた熱々の豆腐がフルフルと踊る一口目は、私も良く冷えたビールと一緒に流し込んだりする。
旨いが、ほとばしる瞬間だ。

そして、肉々しい麻婆豆腐を白米に乗せ、二度目の「いただきます!」で、いよいよ本編を迎える。
女が一心不乱、挽肉を一つぶ残さず箸で拾い食べるクライマックスでは、夫はそれとなくほっとしたようでいて、そして何より満足気だ。


旨いもんをもりもり食べたい!の痕跡がドラマチックに残る料理本は、14年間夫の愛読書でもある。
という、エピローグのおまけつき。


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